加齢黄斑変性は以前は不治の病で、治療法は多数ありましたが、どれも特効薬のない時代でしたが、
現在では抗VEGF剤の硝子体注射が著効するようになりました。
しかし、加齢黄斑変性の発症予防だったり、進行予防も大切です。加齢黄斑変性の発症原因はすべてわかったわけではないですが、
紫外線だったり、喫煙、特定の栄養不足も指摘されるようになりました。
そこで加齢黄斑変性発症予防に大切なサプリメントについて述べます。大きく分けると
抗酸化物質(ビタミンC、ビタミンE、βカロテン)
亜鉛、銅
ルテイン、ゼアキサンチン
が考えられています。
ルテインとゼアキサンチンについて述べます。自然界には600種以上のカルテノイドがあり、日常の食べ物には約50種類のカルテノイドが含まれます。カルテノイドのうちルテインとゼアキサンチンのみが黄斑部に存在します。これらは、青色光を吸収し光障害を防止する。抗酸化作用により脂質の過酸化を防ぐ役割を持っています。
ルテインおよびゼアキサンチン摂取は加齢黄斑変性発症の予測因子である黄斑色素の光学密度を増加させ加齢黄斑変性の進行予防に有効です。ルテインとゼアキサンチンは立体的異性体の関係にあります。
ルテインとゼアキサンチンは体内で合成できず、食物から摂取するしかありません。
ルテインとゼアキサンチンの働き
フィルター効果
ルテインとゼアキサンチンは460nmに吸収ピークを持ち、過剰な青色可視光を吸収します。
青色可視光は視細胞に光障害をもたらすため、この障害を抑制する働きをします。
抗酸化作用
ルテインとゼアキサンチンは抗酸化作用をもちます。
以上のことから近年ルテインが加齢黄斑変性に対する予防効果が期待できると注目されています。
ルテインとゼアキサンチンを多く含む食品
主としてルテインを多く含むもの
ケール、ホウレンソウ、パセリ、レタス、芽キャベツ、ブロッコリー、卵黄、小松菜、チンゲンサイ、大根葉
主としてゼアキサンチンを多く含むもの
パプリカ、垣、トウモロコシ、温州みかん、オレンジ