近年人間ドックや健康診断でも、眼底検査(眼底写真)をする施設が増えてきました。眼底検査を行う理由は主に二つに分かれます。
一つは、眼底検査によって人間の生体の中でも唯一直接動脈や静脈などの血管を観察できるメリットを利用して、血管の高血圧性変化や動脈硬化性変化を見て判定することにあります。
具体的に Keith-Wagener分類と Scheie分類の分類があります。
もう一つは、眼底検査によって眼科的疾患を発見することにあります。
今や国民病と呼べる糖尿病も日本人の失明する主要な原因になっています。眼底に出血や白斑が現れますので、眼底検査で判明します。
また近年日本人の失明原因の第一となっている緑内障も発見できます。所見としては、視神経乳頭陥凹拡大や神経線維束欠損などと判定されます。
また加齢黄斑変性や網膜上膜などといった眼科疾患も発見することができます。