散瞳薬と縮瞳薬

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散瞳薬 

 散瞳とは

瞳孔領           虹彩

普段日常の明かりの下では瞳はちぢまっています。

虹彩はカメラの絞りに相当するもので、眼の奥にいく光の量を調節します。明るいところでは瞳孔領が縮んで光を絞ります。

夜暗くなると虹彩が広がって瞳孔領が大きくなって眼の奥に多く光が届くようになります。

散瞳薬とは光に関係なく、点眼薬によって強制的に散瞳する薬です。

また散瞳とは暗くなる時も散瞳しますが、興奮した時も散瞳します。肉食動物が狩りをするとき興奮します。その時、よく見えるようになるように散瞳すると考えたらわかりやすいです。なので散瞳薬は興奮させるアドレナリン作動薬が主です。興奮させるには交感神経を刺激する薬です。また逆に副交感神経は反対に作用するため、副交感神経を抑制させる薬も同様に散瞳させることができます。

 1 アドレナリン作動薬(交感神経作動剤)

    アドレナリン、塩酸フェニレフリン(ネオシネジン)、コカインなど

 2 コリン作動遮断剤(副交感神経遮断剤)

    アトロピン、ヘマトロピン、サイクロペントレート(サイクロジール)、トロピカミドなど

縮瞳薬

 縮瞳とは強制的に虹彩をちぢめて、瞳孔領を小さくさせることを言います。

 1 コリン作動性薬剤(副交感神経刺激剤)

   アセチルコリン、ピロカルピン、mecholile, eserine, phospholinなど

 2 アドレナリン作動遮断剤(交感神経遮断剤)

  ismelin, tymoxamineなど

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