ドライアイは、眼が乾いて症状が強いと痛みを起こすまでになります。
傷があると緑色に染まる色素を点眼した検査。緑色の部分が乾いて傷になっているところです。
涙は角膜を保護する役割がありますが、それが足らない状態になると傷になります。
涙液減少型(涙の分泌が少ない)ドライアイと蒸発亢進型(早く乾いてしまう)ドライアイに分けられています。
涙液減少型ドライアイの原因にはシェーグレン症候群とそれ以外に分けられます。
シェーグレン症候群とは涙腺、唾液腺をはじめ全身の外分泌腺にリンパ球が浸潤して腺組織の障害を生じる自己免疫疾患で、1次性と慢性関節リウマチなどのほかの膠原病を合併する2次性に分けられます。シェーグレン症候群以外の原因としては、他の涙腺疾患(無涙腺症、サルコイドーシスなど)やreflex loopと呼ばれる眼表面の知覚神経から涙腺神経にいたる反射性涙液分泌にかかわる神経経路の障害(神経麻痺性角膜炎、顔面神経麻痺など)が含まれる。涙液減少型ドライアイでは、reflex loopから涙腺までのいずれかに障害があり、その障害程度に応じて涙液分泌減少および結果としての角膜上皮障害が生じます。
蒸発亢進型ドライアイ
涙液の蒸発亢進には、閉塞性マイボーム腺機能不全が大きく関与しているが、その他にも瞬目不全(VDT作業、兎眼)コンタクトレンズ装用、眼球乾燥症(ビタミンA欠乏・重症眼表面疾患)などが原因としてあげられる。眼表面から涙腺にいたるreflex roopが保たれているため、ドライアイとしては軽度です。
涙は涙腺で産生されて、角膜を潤してそのあと涙道へ排出されていきます。
涙腺: 眼窩の外上方にあります。
涙液: 涙液の分泌量は一日約2~3mlで睡眠中には分泌されません。殺菌作用をもつリゾチームなどを含有します
涙液層:単純な一層の液体の層ではなく、深部のムチン層(糖蛋白層)、水層(純粋の涙液層)と最表面の脂質(脂層)
からなります
ムチン層(糖蛋白)は結膜の杯細胞から作られ
水(涙液)は涙腺から作られ
脂は皮脂腺、マイボーム腺、Zeis腺から作られます
涙道
涙液は角膜表面を潤した後、鼻側に流れ、内眼角付近にある涙湖にたまります。涙点から入った涙液は涙小管→涙嚢→鼻涙管を経て下鼻道に流れ出ます
涙点は目頭の上と下に小さな穴になっています。