近くが見えにくくなってきた(老眼、老視)

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年齢とともに近くが見えにくくなってきます。それは調節する力が衰えてくるためです。

調節とは毛様体筋の働きで水晶体が厚みを増し、結果として眼球の全屈折力が増すことで近方の物体が網膜に明瞭な像を結ぶ機能をいいます。

調節の機構とは

毛様体中の輪状筋が収縮するとこの輪状の筋の直径は小さくなりチン小帯が弛緩し、水晶体は自己の弾性で前方に膨隆して厚みを増し曲率は小さくなり屈折力は増大します。輪状筋が弛緩すると、輪状筋の直径はおおきくなりチン小帯は緊張し、水晶体はひっぱられ厚みを減じ屈折力は減少します。

水晶体(黒の模式図から赤の模式図

調節力:調節幅と調節域

調節をまったくしないときに、網膜の中心かに結像する外界の点を遠点、極度に調節して中心かに結像する点を近点とよび、遠点・近点間の範囲を調節域といいます。近点と遠点間距離をdiopterで表示した値を調節力といいます

 遠点距離f(meter)、近点距離n(meter)とすれば

 調節力A(diopter)=1/n-1/fとなります。

調節力は年齢とともに減少していきます。調節力が落ちると近くが見えづらくなる、いわゆる老眼という状態になります。

近用眼鏡(老眼鏡)による矯正が必要になってきます。

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