糖尿病とは現在日本人の国民病ともいえるくらい多くの患者がいます。現在300万人以上いるといわれています。
血糖値とは。
糖尿病の診断で血液中の血糖値というものをはかります。血糖値とは血液中に含まれる
糖分(グルコース)の値です。
糖分は生物が活動をする上での重要な栄養源です。特に筋肉の活動や脳の神経細胞の活動に重要です。糖分は食べ物の中の炭水化物から成り立ちます。食べた炭水化物は胃で消化されて小腸から吸収されて、血液に循環します。なので食事後は速やかに血糖値があがります。その後血液中の糖分は消費されて下がってきます。また、食事していない時も栄養は必要なので、血液中の糖分は肝臓に蓄えられます。肝臓に蓄えられるメカニズムはグルコースを数珠つなぎにしてグリコーゲンとして蓄えます。血液中のグルコースを肝臓に取り込むための信号として、インスリンがあります。インスリンは膵臓から分泌されます。食べた後血糖値があがると、血糖をさげたり、肝臓に蓄えるためにインスリンが放出されます。
糖尿病とは
食べたり、インスリンが放出されたりの繰り返しが、だんだんとインスリンの効きが悪くなってきます。食事して血糖値があがり、インスリンが放出されても、インスリンの作用が弱まるため、血糖の下がりが悪くなります。これが糖尿病(2型 糖尿病)です。
一方、インスリンのでが悪いのを1型糖尿病といいます。
糖尿病の診断基準
糖尿病の診断には血液検査を行います。
血液検査で次の4つの項目を測定します。
- ヘモグロビンA1c(HbA1c):
過去1~2ヵ月間の血糖の状態を示す値 - 早朝空腹時血糖値:
早朝に(8時間以上の絶食後)採血したときの血糖値 - 75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT):
75gのブドウ糖水などを飲み、その2時間後に採血したときの血糖値 - 随時血糖値:
食事の時間と関係なく採血したときの血糖値
①早朝空腹時血糖値が126㎎/dL以上
②75gOGTTが200mg/dL以上
③随時血糖値が200mg/dL以上
④HbA1cが6.5%以上
以上の数値か診断します。
糖尿病の状態
糖尿病と診断されてすぐ、自覚症状が出るわけではありません。長年血糖コントロールが不良な状態が続くと、いろんな合併症を引き起こします。状態としては血管の炎症を起こしたり、閉塞したりしていきます。結果、心筋梗塞やの脳梗塞の原因になったりします。
糖尿病合併症
以下の3大合併症を起こします。
糖尿病神経症、糖尿病腎症、糖尿病網膜症
糖尿病の治療
糖尿病の治療の目標は血糖値を下げることです。そのため、食事制限や運動療法を行います。それに加え、内服薬を投与します。
血糖コントロール困難になってきた場合、インスリンを注射します。