緑内障の治療はまず点眼です。
緑内障の進行を止めることができるのは唯一眼圧を下げることです。
最近は研究が進み、以前は手術になっていたような方でも
点眼がよく効いて、手術せず経過観察できるようになるケースが増えてきました。
房水は毛様体突起から産生されて、水晶体の前面を通り、瞳孔領を通り前房を通り隅角にある線維柱帯を通り最後はシュレム管から集合管を経て強膜の静脈(房水静脈)へと流れ、そこから眼外の血管へ流出する(主流出路)ものと一部の房水は虹彩根部から毛様体の筋組織の間を通って脈絡膜上腔から強膜外に流出する(副流出路またはぶどう膜強膜流出路)があります。前房の容積は約250μℓで、房水の産生と流出のバランスで眼圧が維持され、日本人では10 ~ 20mmHg(平均14.5mmHg)が正常といわれています。
点眼薬にはこのどこかで作用するように作られています。大きく分けて、
①毛様体突起からの房水産生を抑えるもの(房水産生抑制)
②主流出路を促進したり(房水線維柱帯流出促進)、
③副流出路を促進するものとがあります(房水ぶどう膜流出促進)。
プロスタグランジン関連薬(③房水ぶどう膜流出促進)
キサラタン、トラバタンズ、タプロス、ルミガンなど
現在点眼で一番効くとされています。最初に処方されることが多いです。一日一回点眼です。
非選択性交換神経刺激薬(①②③)
ピバレフリン
α2作動薬(①③)
アイファガン
ROCK阻害薬(②)
グラナテック
αβ遮断薬(①③)
ハイパジール
非選択性β遮断薬(①房水産生抑制)
チモプトール、ミケラン
β1選択性β遮断薬(①房水産生抑制)
べトプティック
炭酸脱水酵素阻害薬(①房水産生抑制)
トルソプト、エイゾプト
副交感神経刺激薬(①房水産生抑制)
サンピロ