高校・中学などのスポーツでは球技人口は大人数です。特に野球・ソフトボール、サッカー、バレーボール、バスケなど。
それに伴いそれらに使用するボールが眼にあたる外傷も多いです。バットで打った野球のボールが眼にあたったり、蹴ったサッカーボールがあたったり、アタックしたバレーボールがあたったりと様々です。
眼にそれらのボールが強くあたると様々な弊害が発生します。
球技による眼外傷について列挙します。
まずボールが眼球にあたると最初に触れるところは角膜です。ボールが角膜にあたり角膜びらんなどを起こし強い痛みが発生します。
また強い外傷により眼の中の炎症を起こします。外傷性虹彩炎と呼ばれる状態です。
さらに強い外傷では虹彩にダメージが及び隅角から出血を起こし前房出血という病気も起こします。さらに虹彩が断裂する場合もあります。
強いボールによる鈍的外傷で「水晶体にダメージが起こり白内障になる場合があります。
衝撃が眼底に及び網膜振盪症という状態になる場合があります。周辺部の網膜で網膜振盪症が起こっても視力に関係ありませんが、
網膜振盪症が黄斑部（中心部）に及ぶと視力低下を引き起こします。
さらに強い網膜のダメージにより、網膜出血や網膜剥離などを起こし手術を要する場合もあります。
ボールの衝撃が眼球さらに眼窩におよび眼窩吹き抜け骨折を起こして、複視（物が二つに見える）が出現します。
自然に複視が治る場合も多いですが、治らない場合は手術治療が必要になります。
